ヒハツ探訪:香辛料の秘密と歴史

香り高く、味わい深い料理に欠かせない存在、「ヒハツ(ロングペッパー)」。

その謎めいた名前と共に、私たちはいったいどんな植物なのか、その歴史や利用方法に迫ってみましょう。

インドの大地で根付いたヒハツは、アジア南部で広く栽培され、食卓や薬用として愛されています。

名前の由来や英語の語源も含め、ヒハツにまつわる興味深いエピソードをご紹介します。

一度知れば、料理の幅も広がり、食卓がもっと豊かになることでしょう。

【要約】

  • ヒハツ:香り高く、アジア南部で栽培。料理や薬用に広く愛用。
  • 学名「Piper longum」。英語「pepper」はサンスクリット語に由来。
  • ヒハツの利用法:肉料理やカレーのスパイスとして、日本での消費も拡大。

ヒハツ(ロングペッパー)とは

ヒハツ(ロングペッパー)

「ヒハツ」、つまり「ナガコショウ」は、つる性の木本で、インド原産の植物ですが、今ではアジア南部で栽培が広がっています。

その果実はコショウのような風味があり、美味しい香辛料として料理に使われています。

学名は「Piper longum」で、植物学の歴史において特に注目されています。

この植物にまつわる面白い事実もあって、英語の「pepper」はサンスクリット語の「pippali」に由来しているんです。

また、日本の漢字の「蓽抜(ひはつ)」も中国の言葉に由来していて、和名の「ヒハツ」もこの漢字から来ているそうです。

そして、ちょっと興味深いのが、「long pepper」と呼ばれる英語。

これは同じ属に属する「ヒハツモドキ」を指していて、沖縄などで「ピパーチ」や「ヒハツ」と呼ばれている植物です。

ヒハツ(ロングペッパー)の特徴

この木本はつる性で、茎や若い部分には細かい毛が密生しています。

葉は互生し、葉柄の長さは0~9センチメートルで、茎の基部につく葉の葉柄は長い一方、茎の先端側の葉はほとんど無柄です。

葉身は腎臓形や卵形から卵状楕円形まで変化し、大きさは6-12 × 3-12センチメートルです。

葉の先端は尖り、茎の基部側につく葉では葉身基部が心形で大きく陥入しています。

葉縁は全縁で、葉の表面は暗緑色で光沢があります。

花期は5~10月で、雌雄異株であるこの木本の花序は葉に対生状について直立します。

雄花序は細長く、長さは4-8センチメートル、直径は約3–7ミリメートルで、雄花の苞は幅約1.5ミリメートル。

雌花序は長さ0.6–2.5センチメートル、直径2–4ミリメートルで、雌花の苞は幅約1ミリメートル、柱頭は3つあります。

果実は核果で、直径約2ミリメートル。これが集合した果穂は直立し、円筒形で長さは0.7–3センチメートルです。

ヒハツ(ロングペッパー)の利用方法

ヒハツの果実は、乾燥させて香辛料として使われ、また生薬としても利用されています。

アジア南部で幅広く栽培されており、コショウとは異なり、茎に多数の果実がつく状態のものをナガコショウと呼ばれています。

ヒハツモドキも実用上はナガコショウと同様に扱われ、インドナガコショウやヒハツモドキはジャワナガコショウとも呼ばれます。

香辛料としてはコショウに似ていますが、より刺激的な風味を持ち、同時にシナモンのような甘く爽快な香りが感じられます。

ピペリンと呼ばれるアルカロイドを含んでおり、これが刺激の原因となっています。

ヒハツは肉料理やカレーのスパイスとして愛用され、モロッコのミックススパイスであるラセラヌーにも使われます。

日本では、ヒハツは血行を改善する効果があるとされ、そのために消費が増えています。

また、ヒハツの根も薬用やハーブとして利用されることがあります。

ヒハツ(ロングペッパー)の歴史

インドでは、ヒハツは古くから使われており、紀元前1,000-500年頃のヤジュル・ヴェーダやアタルヴァ・ヴェーダにその記述があります。

ヒハツは紀元前6-5世紀頃、ヒポクラテスによってギリシャにもたらされ、初めて薬剤として紹介されました。

その後、ギリシャやローマでは香辛料として広く知られ、ヒハツとコショウが混同されることもありました。

古代の文献では、コショウには長コショウ(ヒハツ)や黒コショウがあるとされ、値段も区別されています。

中国でも4世紀にヒハツに関する記録があります。

ヨーロッパでは、中世においてもヒハツは使用されていましたが、12世紀以降、コショウが優れた代替となり、14世紀にはコショウが主流となりました。

大航海時代にはコショウの供給源が広がり、新世界と唐辛子の発見により、ヨーロッパでのヒハツの需要は低下しました。

現在、ヒハツはヨーロッパの市場であまり見られない傾向にあります。


【まとめ】

  • ヒハツ:香り高く、アジア南部で栽培。料理や薬用に広く愛用。
  • 学名「Piper longum」。英語「pepper」はサンスクリット語に由来。
  • ヒハツの利用法:肉料理やカレーのスパイスとして、日本での消費も拡大。

ヒハツの旅が終わりましたが、その香りや風味は私たちの食卓で続きます。

この小さな実が持つ歴史と多様な使い道は、料理を通じて文化を繋げ、私たちの味覚を豊かにしてくれます。

ヒハツの奥深い世界に触れ、新たな料理の冒険への扉を開きましょう。

これからもヒハツとの出会いが、食の愉しみを一層豊かに彩ってくれることでしょう。

最後まで記事を見て頂きありがとうございます。

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